Difference between revisions of "JA/Marketing/NewFeatures/3.1"

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= OpenOffice.org 3.1の新機能 =
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{{DISPLAYTITLE:OpenOffice.org 3.1 の新機能}}
  
このページは、[http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/ OpenOffice.org 3.1 New Features]および[[Feature Freeze Testing 3.1]]を参考にしてDEV310m6において確認されたものを元に作成されたものです。このページは未完成です。記事を加筆、及び画像をアップロードしてくださる協力者を求めています。
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このページは、[http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/ OpenOffice.org 3.1 New Features]の翻訳です。また、[[Feature Freeze Testing 3.1]]などを参考に日本語独自の情報も付加してあります。
  
== OpenOffice.org全体 General ==
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翻訳:中本崇志、Cub、査読:瀧澤洵
  
===アンチエイリアス機能 Improved screen appearance ===
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== OpenOffice.org全体 ==
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===アンチエイリアス機能 ===
  
 
[[Image:Ja-aa1.png|thumb|アンチエイリアスあり]]
 
[[Image:Ja-aa1.png|thumb|アンチエイリアスあり]]
 
[[Image:Ja-aa2.png|thumb|アンチエイリアスなし]]
 
[[Image:Ja-aa2.png|thumb|アンチエイリアスなし]]
 
OpenOffice.org now uses a technique called anti-aliasing  to improve the way it draws on screen (lines, circles, etc). You will notice an immediate improvement in the clarity of graphics - particularly charts - wherever they appear throughout OpenOffice.org.
 
  
 
新しいOpenOffice.orgでは、アンチエイリアスという技術を使って直線や円などといったオブジェクトをスクリーンに表示になりました。OpenOffice.orgをお使いいただければ、グラフなどのOpenOffice.orgの全てのグラフィックスが奇麗になっているのにすぐに気づかれると思います。これはフォントワークやグラフ、ImpressでのスライドショーやDrawのページパネルにも適用されます。アンチエイリアス機能により、ギザギザ感のない図によりプレゼンテーションの印象も向上させることができます。また、Drawで製作した図をビットマップにエクスポートする際にも役立ちます。
 
新しいOpenOffice.orgでは、アンチエイリアスという技術を使って直線や円などといったオブジェクトをスクリーンに表示になりました。OpenOffice.orgをお使いいただければ、グラフなどのOpenOffice.orgの全てのグラフィックスが奇麗になっているのにすぐに気づかれると思います。これはフォントワークやグラフ、ImpressでのスライドショーやDrawのページパネルにも適用されます。アンチエイリアス機能により、ギザギザ感のない図によりプレゼンテーションの印象も向上させることができます。また、Drawで製作した図をビットマップにエクスポートする際にも役立ちます。
 
This also has improved 'graphic geometry' - e.g. when you overlay one shape on another to create a combined shape.
 
  
 
これにより、'graphic geometry' も改善されています。例えば、図形を重ねて組み合わせ図形を作るときに役に立ちます。
 
これにより、'graphic geometry' も改善されています。例えば、図形を重ねて組み合わせ図形を作るときに役に立ちます。
  
なお、OpenOffice.orgのオプションダイアログボックスの '''OpenOffice.org''' - '''表示''' の '''アンチエイリアシングを使用する''' のチェックボックスで、この機能をオフにすることもできます。
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なお、OpenOffice.orgのオプションダイアログボックスの '''OpenOffice.org''' - '''表示''' の '''アンチエイリアシングを使用する(G)''' のチェックボックスで、この機能をオフにすることもできます。
 
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See this article in GullFOSS for more details.
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この機能に関してのより詳しい情報については、 [http://blogs.sun.com/GullFOSS/entry/finally_anti_aliasing_is_done GullFOSSのこの記事] を参照してください。
 
この機能に関してのより詳しい情報については、 [http://blogs.sun.com/GullFOSS/entry/finally_anti_aliasing_is_done GullFOSSのこの記事] を参照してください。
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=== 半透明ドラッグ Making 'dragging' easier with graphics ===
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=== 半透明ドラッグ ===
 
[[Image:Ja-dr1.png|thumb|ドラッグ時の半透明表示]]
 
[[Image:Ja-dr1.png|thumb|ドラッグ時の半透明表示]]
 
When you drag an object in a drawing across the screen, OpenOffice.org now shows you a 'shadow' of the object, rather than just a dotted outline. This makes it much easier to place images accurately in complicated drawings.
 
  
 
図形オブジェクトをスクリーン上でドラッグする際、これまでは単に点線の枠が表示されるだけでしたが、新しいバージョンではオブジェクトの影を表示するようになりました。これにより、複雑な図形を作りたい場合などに、とても簡単にオブジェクトを精度良く配置することができるようになります。
 
図形オブジェクトをスクリーン上でドラッグする際、これまでは単に点線の枠が表示されるだけでしたが、新しいバージョンではオブジェクトの影を表示するようになりました。これにより、複雑な図形を作りたい場合などに、とても簡単にオブジェクトを精度良く配置することができるようになります。
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=== ファイルロックの改善 Improved file locking ===
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=== ファイルロックの改善 ===
 
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If you are working on a network where several people may have access to the same document, file locking prevents people accidentally overwriting other people's changes. As OpenOffice.org works on different operating systems, it cannot rely on the operating system alone to tell users when a document is in use. OpenOffice.org now has its own mechanism, which allows it to have a reliable locking when the locking from the operating systems fails. It also allows OpenOffice.org to see who has already opened the document.
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ネットワークを通じて何人かで同じドキュメントにアクセスするときには、誤って他人の作業を上書きしてしまうことが避けるためにファイルはロックされます。しかし、OpenOffice.orgは様々なOSで動作するときに、OSの機能だけを用いてファイルをロックするということができませんでした。新しいバージョンではOpenOffice.org自身がロッキング機構を備えているため、OSのロッキング機構が機能しない場合にもしっかりとロックされるようになりました。
 
ネットワークを通じて何人かで同じドキュメントにアクセスするときには、誤って他人の作業を上書きしてしまうことが避けるためにファイルはロックされます。しかし、OpenOffice.orgは様々なOSで動作するときに、OSの機能だけを用いてファイルをロックするということができませんでした。新しいバージョンではOpenOffice.org自身がロッキング機構を備えているため、OSのロッキング機構が機能しない場合にもしっかりとロックされるようになりました。
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=== 上線機能 Overlining ===
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=== 上線機能 ===
  
 
[[Image:Ja-ol1.png|thumb|上線機能]]
 
[[Image:Ja-ol1.png|thumb|上線機能]]
 
OpenOffice.org now supports overlining for text as well as underlining, with the same range of options as underlining (type of line, colour).
 
  
 
新しいバージョンでは、下線に加えて上線も使えるようになり、さらに下線と同じオプション(線の種類、色)を選ぶこともできるようになり、破線や二重線も利用することができます。
 
新しいバージョンでは、下線に加えて上線も使えるようになり、さらに下線と同じオプション(線の種類、色)を選ぶこともできるようになり、破線や二重線も利用することができます。
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== Writer ==
 
== Writer ==
  
=== 文字の半透明ドラッグ機能 Subtle highlights ===
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=== 文字の半透明ドラッグ機能 ===
  
 
[[Image:Ja-sh1.png|thumb|ドラッグ時の半透明表示]]
 
[[Image:Ja-sh1.png|thumb|ドラッグ時の半透明表示]]
 
Highlighted text is now displayed with a subtle background colour, rather than reverse video. Easier on the eye, easier to use.
 
  
 
これまで、文章の範囲を選択するなどしてハイライトさせたときには色が反転されましたが、新しいバージョンでは少し控えめな背景色でハイライトされるようになりました。目に優しいので、仕事の効率も向上するでしょう。
 
これまで、文章の範囲を選択するなどしてハイライトさせたときには色が反転されましたが、新しいバージョンでは少し控えめな背景色でハイライトされるようになりました。目に優しいので、仕事の効率も向上するでしょう。
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=== ノート機能の向上 Improvements to Comments ===
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=== ノート機能の向上 ===
  
 
[[Image:Ja-nt1.PNG|thumb|「返信」という項目が追加されている]]
 
[[Image:Ja-nt1.PNG|thumb|「返信」という項目が追加されている]]
[[Image:Ja-nt2.PNG|thumb|'''(人名)へ返信'''といった文字とともに返信のためのノートが利用できるようになった]]
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[[Image:Ja-nt2.PNG|thumb|返信のためのノートは「○○へ返信」という書き出しに]]
 
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It's now possible for a series of editors to carry out a structured conversation through Comments, by right-clicking on a Comment and selecting 'Reply'.
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ノートにおいて、ほかの人物が書いたノートに対して返信をすることが可能となりました。ノートを右クリックして '''返信''' を選択することにより利用することができます。また、ノート内に書かれたコメントを検索できるようになりました。検索と置換の詳細オプションよりノートを選択すると検索できるようになります。なお、これまでは日本語などの2バイト文字の書式を変更することができませんでしたが、新しいバージョンでは修正されているようです。
 
ノートにおいて、ほかの人物が書いたノートに対して返信をすることが可能となりました。ノートを右クリックして '''返信''' を選択することにより利用することができます。また、ノート内に書かれたコメントを検索できるようになりました。検索と置換の詳細オプションよりノートを選択すると検索できるようになります。なお、これまでは日本語などの2バイト文字の書式を変更することができませんでしたが、新しいバージョンでは修正されているようです。
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[[Image:Ja-rc1.png|thumb|再変換機能]]
 
[[Image:Ja-rc1.png|thumb|再変換機能]]
  
Windows版では、Writerにおいて再変換機能を利用することが可能となりました。この再変換機能はノート内でも有効です。ただし、古いバージョンのATOKなどでには今のところ対応していません。再変換機能の最新の対応状況については、[[Japanese_Reconversion]] をご覧ください。
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Windows版では、Writerにおいて再変換機能を利用することが可能となりました。この再変換機能はノート内でも有効です。ただし、古いバージョンのATOKなどでには今のところ対応していません。再変換機能の最新の対応状況については、[[JA/translation/Japanese_Reconversion|こちら]] をご覧ください。
  
 
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=== 文法チェッカーとの親和性向上 Further grammar checker integration ===
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=== 文法チェッカーとの親和性向上 ===
 
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With OpenOffice.org 3.1, the grammar checker framework has been extended so that Extensions like LanguageTool can now be accessed from the Tools -> Spelling and Grammar menu command. Note that OpenOffice.org has a grammar checking framework, but does not come with a grammar checker. This can be installed as an Extension.
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OpenOffice.org 3.1では、文法チェッカーのフレームワークを導入しました。これにより、LanguageToolなどの拡張機能がメニューの '''ツール''' - '''スペルと文法チェック'''  からアクセスできるようになりました。ただし、文法チェッカーのフレームワークを導入しただけで、デフォルトでは文法チェッカーはついてきませんのでご注意ください。文法チェッカーは拡張機能としてインストールすることができます。
 
OpenOffice.org 3.1では、文法チェッカーのフレームワークを導入しました。これにより、LanguageToolなどの拡張機能がメニューの '''ツール''' - '''スペルと文法チェック'''  からアクセスできるようになりました。ただし、文法チェッカーのフレームワークを導入しただけで、デフォルトでは文法チェッカーはついてきませんのでご注意ください。文法チェッカーは拡張機能としてインストールすることができます。
  
=== Outline levels within paragraphs ===
+
=== 段落のアウトラインレベル ===
  
Writers of documents with complex ordering formats can now specify a new paragraph and paragraph style attribute "outline level". This transforms a normal paragraph into a heading, independent of any list style or paragraph style.
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複雑な順番のドキュメントを書く際には、新しく「アウトラインレベル」という段落または段落スタイルの属性を指定することができるようになりました。これにより、リストのスタイルや段落スタイルとは無関係に、どのような段落も見出しとして指定することができ、目次に表示することができます。例えば、段落スタイルが「本文」となっている段落であっても、その段落のアウトラインレベルとして「レベル1」を指定すれば、「見出し1」の段落スタイルが適用された段落と同じように目次に表示されます。
  
 
== Calc ==
 
== Calc ==
  
=== シート名の変更操作の簡略化 Rename sheets with a double-click ===
+
=== シート名の変更操作の簡略化 ===
 
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Double-clicking on a tab in a Calc sheet now pops up the Rename dialog box. In previous versions, you had to right click on the tab and then select the Rename option from a pop-up box. This change makes it easier to carry out this frequently-used function.
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新しいバージョンでは、シート名のタブをダブルクリックするだけで、名前を変更するダイアログが表示されるようになりました。これまでは、いちいちシート名のタブを右クリックして '''シートの名前を変更(R)''' を選択しなければなりませんでした。これにより、頻繁に行われるシート名の変更が簡単にできるようになりました。
 
新しいバージョンでは、シート名のタブをダブルクリックするだけで、名前を変更するダイアログが表示されるようになりました。これまでは、いちいちシート名のタブを右クリックして '''シートの名前を変更(R)''' を選択しなければなりませんでした。これにより、頻繁に行われるシート名の変更が簡単にできるようになりました。
  
[[Image:Ja-c1.png|thumb|ダブルクリックで名前を変更するダイアログが表示されるようになった。]]
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[[Image:Ja-c1.png|thumb|ダブルクリックで名前を変更するダイアログが表示される]]
 
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=== ズームスライダと拡大縮小スライダの追加 Zoom slider in the Status bar ===
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=== ズームスライダと拡大縮小スライダの追加 ===
  
 
[[Image:Ja-zs.png|thumb|追加されたズームスライダ]]
 
[[Image:Ja-zs.png|thumb|追加されたズームスライダ]]
 
[[Image:Ja-zs2.png|thumb|印刷プレビューの倍率スライダ]]
 
[[Image:Ja-zs2.png|thumb|印刷プレビューの倍率スライダ]]
[[Image:Ja-zs3.png|thumb|スライダを左に寄せることにより、印刷範囲になかった表を同時に印刷することが可能]]
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[[Image:Ja-zs3.png|thumb|スライダを左に寄せることにより印刷範囲になかった表を同時に印刷することが可能]]
 
+
The new zoom slider control in the Status bar was a popular addition to Writer in OpenOffice.org 3.0. With 3.1, it's available in Calc too, giving quick and accurate control over the level of zoom of the display on the screen.
+
  
 
Calcにもズームスライダが加わりました。これは、OpenOffice.org 3.0の期待の新機能としてWriterが対応したものですが、新しいバージョンではCalcでも利用できるようになりました。
 
Calcにもズームスライダが加わりました。これは、OpenOffice.org 3.0の期待の新機能としてWriterが対応したものですが、新しいバージョンではCalcでも利用できるようになりました。
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=== 関数入力の補助 Formula hot hints ===
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=== 関数入力のためのヒント ===
 
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Calc now keeps the syntax of a formula displayed right next to the cell as you type as a handy aide-memoire for how to use a formula.
+
  
Calcで関数を入力する際に、関数の入力ルールがすぐ近くに表示されるようになりました。例として、セルに '''=sum(''' と入力すると、入力しているセルの下部に '''SUM(?数値1;数値2; ... )''' のように表示されます。なお、 '''?''' は、現在の入力場所を示す矢印です。
+
Calcで関数を入力する際に、関数の書式がすぐ近くに表示されるようになりました。例として、セルに '''=sum(''' と入力すると、入力しているセルの下部に '''SUM(
[[Image:Ja-c2.png|thumb|関数の入力に補助機能が付属した。]]
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[[Image:Funcinformation.png|10px]]数値1;数値2; ... )''' のように表示されます。なお、 '''
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[[Image:Funcinformation.png|10px]]''' は、現在の入力場所を示すマークです。
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[[Image:Ja-c2.png|thumb|関数の入力中にヒントが表示される]]
 
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=== 並び替え機能の改善 ===
  
=== 並び替え(ソート)機能の改善 Improved sorting ===
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並べ替えの機能には多くの変更がなされ、より論理的で一貫性があり、強力な機能となりました。まず最初に並べ替え機能をツールバーのボタンなどから利用しようとすると、Calcはカーソルのある位置の列で並び替えを行うおうとしていると自動的に見なします。つまり、ツールバーの並び替えボタンは、並び替えダイアログと同じロジックで、範囲内のキーとなる列を決定するようになりました。例えば、
  
There are a number of changes to make sorting more logical, consistent, and powerful. The first time you use sort (or if you use the toolbar button to sort), Calc will assume you want to sort by the column where the cursor is located. The toolbar buttons now use the same logic as the sort dialog to determine if a range has column headers. Finally, when you sort, Calc now preserves the original order of entries with equal sort keys.
+
{| class="wikitable"
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|A
 +
|5
 +
|-
 +
|C
 +
|2
 +
|-
 +
|D
 +
|1
 +
|-
 +
|B
 +
|4
 +
|}
  
<この項は翻訳が足りていない部分があります>
+
という表において、右側の列にカーソルを置いて「昇順で並び替え」ボタンをクリックします。これまでのバージョンでは、一番左側の列をキーとして並び替えられ、左側の列がA,B,C,Dという順番になるように並び替えられました。しかし、新しいバージョンでは、以下のようにカーソルを置いてある列をキーとして並び替えられます。
並び替え機能を利用する際、ユーザーが現在どの表に対して並び替えを行いたいのかを、選択されているセルの位置から自動的に推測するようになりました。
+
  
=== 関数の追加と変更 Formulae changes ===
+
{| class="wikitable"
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|D
 +
|1
 +
|-
 +
|C
 +
|2
 +
|-
 +
|B
 +
|4
 +
|-
 +
|A
 +
|5
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|}
  
A new EUROCONVERT spreadsheet function to convert between former currencies of the Eurozone, including import from and export (binary) to MS-Excel file formats.
+
また、順序的に同等な要素が複数ある場合には、その並びが元のまま保たれるようになりました。これは、安定なソートと呼ばれるものです。
  
New GAMMA, CHISQDIST, and CHISQINV spreadsheet functions, and changes to GAMMADIST, CHIDIST, and CHIINV spreadsheet functions for statistical analysis.
+
{| class="wikitable"
 +
|A
 +
|3
 +
|-
 +
|B
 +
|1
 +
|-
 +
|A
 +
|2
 +
|-
 +
|B
 +
|2
 +
|-
 +
|A
 +
|1
 +
|-
 +
|B
 +
|3
 +
|}
  
The BETADIST spreadsheet function now has an additional optional 'cumulative' parameter to specify whether to calculate the probability density function or the cumulative distribution function, defaulting to TRUE for compatibility.
+
という表において、一番左側の列をキーとして降順で並び替えると、次の表のように右側の列の並びが保たれています。
  
<この項は翻訳が足りていない部分があります>
+
{| class="wikitable"
*GAMMA
+
|B
*CHISQDIST
+
|1
*CHISQINV
+
|-
*CHIINV
+
|B
*BETADIST
+
|2
などの関数が追加及び仕様の変更が行われた。
+
|-
 +
|B
 +
|3
 +
|-
 +
|A
 +
|3
 +
|-
 +
|A
 +
|2
 +
|-
 +
|A
 +
|1
 +
|}
  
=== Performance improvements ===
+
これまでのバージョンでは右側の列の並びが保たれずに、予測できない並びになっていました(不安定なソート)。
  
Performance bottlenecks in Calc have been removed, resulting in dramatic performance improvements in the two test cases: from 24 seconds to 1.2 seconds in the first case; and from one hour to approx 12 minutes in the second case. This is part of a continous improvement activity to squeeze performance improvements from Calc.
+
=== 関数の追加と変更 ===
  
== グラフ ==
+
新しくEUROCONVERT関数が追加されました。この関数では、ユーロを導入している地域でかつて使われていた通貨同士での換算が行えます。また、この関数を含むMS-Excelファイルを読み込んだり書き出したりすることもできるようになりました。
  
=== 軸交差の位置の変更 Flexible positioning of axes ===
+
統計分析のために、GAMMA関数、CHISQDIST関数、CHISQINV関数が新しく追加されたほか、GAMMADIST関数、CHIDIST関数、CHIINV関数に変更がなされました。
  
OpenOffice.org charts now offer a range of options for the placement of axes. This feature has been in great demand, particularly from educational users.
+
BETADIST関数には、新しく「累積」というパラメーターが追加されました。このパラメーターでは、確率密度関数か累積分布関数のどちらで計算するのかを指定することができます。なお、互換性維持のため、デフォルトではこのパラメーターは TRUE に設定されています。
 +
 
 +
=== パフォーマンスの向上 ===
 +
 
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Calcでパフォーマンスのボトルネックとなっていた部分を取り除きました。これにより、劇的なパフォーマンスの改善が見られました。これはCalcのパフォーマンスを向上させる継続的な取り組みの一環の成果によるものです。
 +
 
 +
== グラフ ==
 +
 
 +
=== 軸交差の位置の変更 ===
  
 
新しいバージョンでは、軸の位置を自由に選ぶことができます。
 
新しいバージョンでは、軸の位置を自由に選ぶことができます。
 
この機能はとても重要で、特に教育関係のユーザーからの要望に応えたものです。
 
この機能はとても重要で、特に教育関係のユーザーからの要望に応えたものです。
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image41-small.png
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image41-big.png
 
 
=== 欠損点の取り扱い Handling missing data ===
+
=== 欠損点の取り扱い ===
 
+
You may now also choose how OpenOffice.org charts handle missing data points - leave a gap, assume zero, or continue the line through the missing value.
+
  
 
新しいバージョンでは、欠損点の扱いの「ギャップのまま」「ゼロと想定」「線を続ける」の3つの選択肢の中から選ぶことができます。
 
新しいバージョンでは、欠損点の扱いの「ギャップのまま」「ゼロと想定」「線を続ける」の3つの選択肢の中から選ぶことができます。
 
 
For further information on the changes to Chart, please see the GullFOSS post.
 
 
 
グラフ機能に関するより詳細な変更点に関しては、[http://blogs.sun.com/GullFOSS/entry/new_chart_features_in_openoffice1 GullFOSSの記事]を参考にしてください。
 
グラフ機能に関するより詳細な変更点に関しては、[http://blogs.sun.com/GullFOSS/entry/new_chart_features_in_openoffice1 GullFOSSの記事]を参考にしてください。
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image42-small.png
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image42-big.png
  
 
== Impress ==
 
== Impress ==
  
=== フォントサイズボタン Font size buttons ===
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=== フォントサイズボタン ===
  
Impress now has convenient toolbar buttons to increase or decrease the font size of text quickly and easily. Make your text fit perfectly in seconds!
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Impressのテキストの書式設定ツールバーに、 '''文字の拡大''' ボタンと、 '''文字の縮小''' ボタンが新たに加わりました。これで、一瞬にしてテキストをスライド内にフィットさせられます。
  
Impressのテキストの書式設定ツールバーに、 '''文字の拡大''' ボタンと、 '''文字の縮小''' ボタンが新たに加わりました。これで、一瞬にしてテキストをスライド内にフィットさせられます。
+
http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image61-small.png
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image61-big.png
  
 
== Base ==
 
== Base ==
=== SQL Syntax highlighting ===
 
  
When you edit SQL, Base now uses colours to highlight SQL syntax. It will also 'flash' to indicate matching parentheses (). This makes it easier to spot spelling mistakes, errors in your SQL syntax, etc.
+
=== SQL文の色付け機能 ===
  
You can create your own colour schemes using Tools -> Options -> OpenOffice.org -> Appearance -> SQL Syntax Highlighting, and choose your own font from Tools -> Options -> OpenOffice.org -> Fonts.
+
SQLを編集するときに、新しいバージョンのBaseではSQLの文を色づけするようになりました。また、括弧 () を入力したときに、対応する括弧が一瞬だけ強調して表示されるようになりました。これにより、SQL文のスペルミスや間違いを見つけやすくなりました。
  
=== Baseでのマクロ Macro applications in Base ===
+
'''ツール''' -> '''オプション''' -> '''OpenOffice.org''' -> '''配色の調整''' -> '''SQL シンタックスの強調表示'''のオプションを変更することで自分好みの色の設定もできます。また、'''ツール''' -> '''オプション''' -> '''OpenOffice.org''' -> '''フォント'''の設定で、フォントを変更することもできます。
  
With OpenOffice.org 3.1, it is possible to build a complete 'database application' by including macros and scripts within a Base document (.odb). This feature already exists in other document types.
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image51-small.png
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http://www.openoffice.org/dev_docs/features/3.1/images/image51-big.png
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=== Baseでのマクロ ===
  
 
OpenOffice.org 3.1では、Baseドキュメント(.odb)にマクロやスクリプトを含めることで、データベースアプリケーションを作ることができるようになりました。この機能は、すでに他のWriterやCalcなどのドキュメントでは対応しているものです。
 
OpenOffice.org 3.1では、Baseドキュメント(.odb)にマクロやスクリプトを含めることで、データベースアプリケーションを作ることができるようになりました。この機能は、すでに他のWriterやCalcなどのドキュメントでは対応しているものです。
 
This means macros can now be run from either the document itself, or any of its sub components: forms, reports, table design, query design, relation design, table data view. This is an important enhancement for people wishing to create complete 'packaged applications' in Base.
 
  
 
これにより、Baseドキュメントや、そのドキュメントに含まれるフォーム、レポート、テーブルデザイン、クエリデザイン、リレーションデザイン、
 
これにより、Baseドキュメントや、そのドキュメントに含まれるフォーム、レポート、テーブルデザイン、クエリデザイン、リレーションデザイン、
 
Note: developers creating Base applications are advised to read the wiki article (see below) for important information about other developer features, and backwards compatibility issues.
 
  
 
注意: データベースアプリケーションを作成する方は以下に示すwikiページをご覧ください。アプリケーション開発者向けの機能や下位互換性に関する情報が掲載されています。
 
注意: データベースアプリケーションを作成する方は以下に示すwikiページをご覧ください。アプリケーション開発者向けの機能や下位互換性に関する情報が掲載されています。
 
For further details on all the changes in Base, please see the wiki.
 
  
 
Baseに関するより詳細な変更点については、[[JA/translation/Base/New_features_in_3_1]]を参照してください。
 
Baseに関するより詳細な変更点については、[[JA/translation/Base/New_features_in_3_1]]を参照してください。
  
== 多言語対応と言語に関する追加 Internationalization and Localization ==
+
== 多言語対応と言語に関する追加 ==
  
=== 双方向テキストに関する機能の改善 Improved support for bidirectional scripts ===
+
=== 双方向テキストに関する機能の改善 ===
 
+
Complex Text Layout and BiDirectional Text have improved considerably especially for justified text and for vocalized text.
+
  
 
CTL言語や双方向テキストのサポートが、特に両端揃えテキストや縦書きテキストについてより良くなりました。
 
CTL言語や双方向テキストのサポートが、特に両端揃えテキストや縦書きテキストについてより良くなりました。
 
Control forms and Charts now support BiDi layouts.
 
  
 
また、コントロールフォームやグラフで双方向レイアウトに対応しました。
 
また、コントロールフォームやグラフで双方向レイアウトに対応しました。
  
=== New Locale support ===
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=== 新しいロケールの追加 ===
 
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OpenOffice.org 3.1 adds locale data for Maltese (Malta) [mt-MT], Myanmar (Myanmar) [my-MM], Shuswap (Canada) [shs-CA], and Tok Pisin (Papua New Guinea) [tpi-PG]. The locale is selectable for character attribution and spell-checking, as default local, default document language and available for number formats and outline numbering.
+
  
 
OpenOffice.org 3.1では、マルタ語 (マルタ) [mt-MT]、ビルマ語 (ミャンマー) [my-MM]、シュスワップ語 (カナダ) [shs-CA]、ピシン語 (パプアニューギニア) [tpi-PG] のロケールを追加しました。このロケールは文字の設定とスペルチェック機能において、デフォルトのロケールとして使用できますし、ドキュメントのデフォルトの言語としても選択できます。また、数の書式や番号付けでも使用することができます。
 
OpenOffice.org 3.1では、マルタ語 (マルタ) [mt-MT]、ビルマ語 (ミャンマー) [my-MM]、シュスワップ語 (カナダ) [shs-CA]、ピシン語 (パプアニューギニア) [tpi-PG] のロケールを追加しました。このロケールは文字の設定とスペルチェック機能において、デフォルトのロケールとして使用できますし、ドキュメントのデフォルトの言語としても選択できます。また、数の書式や番号付けでも使用することができます。
 
It also adds new Arabic locales to the language list box, selectable for character attribution and spell-checking: Arabic (Chad) [ar-TD]; Arabic (Comoros) [ar-KM]; Arabic (Djibouti) [ar-DJ]; Arabic (Eritrea) [ar-ER]; Arabic (Israel) [ar-IL]; Arabic (Mauritania) [ar-MR]; Arabic (Palestine) [ar-PS]; Arabic (Somalia) [ar-SO]; Arabic (Sudan) [ar-SD]. The language table and list box now also have an "Arabic" entry (without region/country) which doesn't correspond to a locale. It doesn't provide language attribution etc, but is selectable if an Arabic language pack is installed, instead of the previous "Arabic (Egypt)"
 
  
 
また、文字の設定やスペルチェックの言語として、以下のアラビア語のロケールも新しく追加されました: アラビア語 (チャド) [ar-TD]、アラビア語 (コモロ) [ar-KM]、アラビア語 (ジブチ) [ar-DJ]、アラビア語 (エリトリア) [ar-ER]、アラビア語 (イスラエル) [ar-IL]、アラビア語 (モーリタニア) [ar-MR]、アラビア語 (パレスチナ) [arPS]、アラビア語 (ソマリア) [ar-SO]、アラビア語 (スーダン) [ar-SD]。また、言語選択リストでは、地域/国に無関係な「アラビア語」というロケールに対応しない項目があります。language attribution等は提供されませんが、アラビア語の言語パックがインストールされていれば、「アラビア語 (エジプト)」の代わりに選択することができます。
 
また、文字の設定やスペルチェックの言語として、以下のアラビア語のロケールも新しく追加されました: アラビア語 (チャド) [ar-TD]、アラビア語 (コモロ) [ar-KM]、アラビア語 (ジブチ) [ar-DJ]、アラビア語 (エリトリア) [ar-ER]、アラビア語 (イスラエル) [ar-IL]、アラビア語 (モーリタニア) [ar-MR]、アラビア語 (パレスチナ) [arPS]、アラビア語 (ソマリア) [ar-SO]、アラビア語 (スーダン) [ar-SD]。また、言語選択リストでは、地域/国に無関係な「アラビア語」というロケールに対応しない項目があります。language attribution等は提供されませんが、アラビア語の言語パックがインストールされていれば、「アラビア語 (エジプト)」の代わりに選択することができます。
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*CtrlキーとF11キーを同時に押すことで、書式設定ツールバーにフォーカスが及ぶようになった。
 
*CtrlキーとF11キーを同時に押すことで、書式設定ツールバーにフォーカスが及ぶようになった。
 
*ユーロ通貨換算ウィザードが強化された。
 
*ユーロ通貨換算ウィザードが強化された。
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[[Category:JA]]
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[[Category:JA/Marketing]]

Latest revision as of 15:47, 10 February 2010


このページは、OpenOffice.org 3.1 New Featuresの翻訳です。また、Feature Freeze Testing 3.1などを参考に日本語独自の情報も付加してあります。

翻訳:中本崇志、Cub、査読:瀧澤洵

OpenOffice.org全体

アンチエイリアス機能

アンチエイリアスあり
アンチエイリアスなし

新しいOpenOffice.orgでは、アンチエイリアスという技術を使って直線や円などといったオブジェクトをスクリーンに表示になりました。OpenOffice.orgをお使いいただければ、グラフなどのOpenOffice.orgの全てのグラフィックスが奇麗になっているのにすぐに気づかれると思います。これはフォントワークやグラフ、ImpressでのスライドショーやDrawのページパネルにも適用されます。アンチエイリアス機能により、ギザギザ感のない図によりプレゼンテーションの印象も向上させることができます。また、Drawで製作した図をビットマップにエクスポートする際にも役立ちます。

これにより、'graphic geometry' も改善されています。例えば、図形を重ねて組み合わせ図形を作るときに役に立ちます。

なお、OpenOffice.orgのオプションダイアログボックスの OpenOffice.org - 表示 の アンチエイリアシングを使用する(G) のチェックボックスで、この機能をオフにすることもできます。

この機能に関してのより詳しい情報については、 GullFOSSのこの記事 を参照してください。


半透明ドラッグ

ドラッグ時の半透明表示

図形オブジェクトをスクリーン上でドラッグする際、これまでは単に点線の枠が表示されるだけでしたが、新しいバージョンではオブジェクトの影を表示するようになりました。これにより、複雑な図形を作りたい場合などに、とても簡単にオブジェクトを精度良く配置することができるようになります。


ファイルロックの改善

ネットワークを通じて何人かで同じドキュメントにアクセスするときには、誤って他人の作業を上書きしてしまうことが避けるためにファイルはロックされます。しかし、OpenOffice.orgは様々なOSで動作するときに、OSの機能だけを用いてファイルをロックするということができませんでした。新しいバージョンではOpenOffice.org自身がロッキング機構を備えているため、OSのロッキング機構が機能しない場合にもしっかりとロックされるようになりました。


上線機能

上線機能

新しいバージョンでは、下線に加えて上線も使えるようになり、さらに下線と同じオプション(線の種類、色)を選ぶこともできるようになり、破線や二重線も利用することができます。


ズームスライダ

Calc、Impress、Drawのウィンドウの右下部に、Writerと同様のズーム率の変更ができるスライダが追加されました。

追加されたズームスライダ

Writer

文字の半透明ドラッグ機能

ドラッグ時の半透明表示

これまで、文章の範囲を選択するなどしてハイライトさせたときには色が反転されましたが、新しいバージョンでは少し控えめな背景色でハイライトされるようになりました。目に優しいので、仕事の効率も向上するでしょう。

なお、これはWriterのみの機能であり、Calc、Impress等での対応はありません。


ノート機能の向上

「返信」という項目が追加されている
返信のためのノートは「○○へ返信」という書き出しに

ノートにおいて、ほかの人物が書いたノートに対して返信をすることが可能となりました。ノートを右クリックして 返信 を選択することにより利用することができます。また、ノート内に書かれたコメントを検索できるようになりました。検索と置換の詳細オプションよりノートを選択すると検索できるようになります。なお、これまでは日本語などの2バイト文字の書式を変更することができませんでしたが、新しいバージョンでは修正されているようです。


日本語の再変換機能

再変換機能

Windows版では、Writerにおいて再変換機能を利用することが可能となりました。この再変換機能はノート内でも有効です。ただし、古いバージョンのATOKなどでには今のところ対応していません。再変換機能の最新の対応状況については、こちら をご覧ください。


文法チェッカーとの親和性向上

OpenOffice.org 3.1では、文法チェッカーのフレームワークを導入しました。これにより、LanguageToolなどの拡張機能がメニューの ツール - スペルと文法チェック からアクセスできるようになりました。ただし、文法チェッカーのフレームワークを導入しただけで、デフォルトでは文法チェッカーはついてきませんのでご注意ください。文法チェッカーは拡張機能としてインストールすることができます。

段落のアウトラインレベル

複雑な順番のドキュメントを書く際には、新しく「アウトラインレベル」という段落または段落スタイルの属性を指定することができるようになりました。これにより、リストのスタイルや段落スタイルとは無関係に、どのような段落も見出しとして指定することができ、目次に表示することができます。例えば、段落スタイルが「本文」となっている段落であっても、その段落のアウトラインレベルとして「レベル1」を指定すれば、「見出し1」の段落スタイルが適用された段落と同じように目次に表示されます。

Calc

シート名の変更操作の簡略化

新しいバージョンでは、シート名のタブをダブルクリックするだけで、名前を変更するダイアログが表示されるようになりました。これまでは、いちいちシート名のタブを右クリックして シートの名前を変更(R) を選択しなければなりませんでした。これにより、頻繁に行われるシート名の変更が簡単にできるようになりました。

ダブルクリックで名前を変更するダイアログが表示される


ズームスライダと拡大縮小スライダの追加

追加されたズームスライダ
印刷プレビューの倍率スライダ
スライダを左に寄せることにより印刷範囲になかった表を同時に印刷することが可能

Calcにもズームスライダが加わりました。これは、OpenOffice.org 3.0の期待の新機能としてWriterが対応したものですが、新しいバージョンではCalcでも利用できるようになりました。

また、印刷プレビューの画面にも倍率を変更するためのスライダが追加されました。印刷時の倍率の変更機能は以前からありましたが、この機能により印刷時の倍率も簡単に変更することができます。なお、Windows標準以外のスキンが適用されたWindows XPなどで拡大縮小スライダを表示される際に、スライダの背景がほかのツールバーと異なる場合がありますが、これは、OpenOffice.orgの以前からの問題として報告されているものの影響です。(報告されたIssue Toolbars look awful in Windows XP without Luna Theme)


関数入力のためのヒント

Calcで関数を入力する際に、関数の書式がすぐ近くに表示されるようになりました。例として、セルに =sum( と入力すると、入力しているセルの下部に SUM( Funcinformation.png数値1;数値2; ... ) のように表示されます。なお、 Funcinformation.png は、現在の入力場所を示すマークです。

関数の入力中にヒントが表示される


並び替え機能の改善

並べ替えの機能には多くの変更がなされ、より論理的で一貫性があり、強力な機能となりました。まず最初に並べ替え機能をツールバーのボタンなどから利用しようとすると、Calcはカーソルのある位置の列で並び替えを行うおうとしていると自動的に見なします。つまり、ツールバーの並び替えボタンは、並び替えダイアログと同じロジックで、範囲内のキーとなる列を決定するようになりました。例えば、

A 5
C 2
D 1
B 4

という表において、右側の列にカーソルを置いて「昇順で並び替え」ボタンをクリックします。これまでのバージョンでは、一番左側の列をキーとして並び替えられ、左側の列がA,B,C,Dという順番になるように並び替えられました。しかし、新しいバージョンでは、以下のようにカーソルを置いてある列をキーとして並び替えられます。

D 1
C 2
B 4
A 5

また、順序的に同等な要素が複数ある場合には、その並びが元のまま保たれるようになりました。これは、安定なソートと呼ばれるものです。

A 3
B 1
A 2
B 2
A 1
B 3

という表において、一番左側の列をキーとして降順で並び替えると、次の表のように右側の列の並びが保たれています。

B 1
B 2
B 3
A 3
A 2
A 1

これまでのバージョンでは右側の列の並びが保たれずに、予測できない並びになっていました(不安定なソート)。

関数の追加と変更

新しくEUROCONVERT関数が追加されました。この関数では、ユーロを導入している地域でかつて使われていた通貨同士での換算が行えます。また、この関数を含むMS-Excelファイルを読み込んだり書き出したりすることもできるようになりました。

統計分析のために、GAMMA関数、CHISQDIST関数、CHISQINV関数が新しく追加されたほか、GAMMADIST関数、CHIDIST関数、CHIINV関数に変更がなされました。

BETADIST関数には、新しく「累積」というパラメーターが追加されました。このパラメーターでは、確率密度関数か累積分布関数のどちらで計算するのかを指定することができます。なお、互換性維持のため、デフォルトではこのパラメーターは TRUE に設定されています。

パフォーマンスの向上

Calcでパフォーマンスのボトルネックとなっていた部分を取り除きました。これにより、劇的なパフォーマンスの改善が見られました。これはCalcのパフォーマンスを向上させる継続的な取り組みの一環の成果によるものです。

グラフ

軸交差の位置の変更

新しいバージョンでは、軸の位置を自由に選ぶことができます。 この機能はとても重要で、特に教育関係のユーザーからの要望に応えたものです。

image41-small.png image41-big.png

欠損点の取り扱い

新しいバージョンでは、欠損点の扱いの「ギャップのまま」「ゼロと想定」「線を続ける」の3つの選択肢の中から選ぶことができます。

グラフ機能に関するより詳細な変更点に関しては、GullFOSSの記事を参考にしてください。

image42-small.png image42-big.png

Impress

フォントサイズボタン

Impressのテキストの書式設定ツールバーに、 文字の拡大 ボタンと、 文字の縮小 ボタンが新たに加わりました。これで、一瞬にしてテキストをスライド内にフィットさせられます。

image61-small.png image61-big.png

Base

SQL文の色付け機能

SQLを編集するときに、新しいバージョンのBaseではSQLの文を色づけするようになりました。また、括弧 () を入力したときに、対応する括弧が一瞬だけ強調して表示されるようになりました。これにより、SQL文のスペルミスや間違いを見つけやすくなりました。

ツール -> オプション -> OpenOffice.org -> 配色の調整 -> SQL シンタックスの強調表示のオプションを変更することで自分好みの色の設定もできます。また、ツール -> オプション -> OpenOffice.org -> フォントの設定で、フォントを変更することもできます。

image51-small.png image51-big.png

Baseでのマクロ

OpenOffice.org 3.1では、Baseドキュメント(.odb)にマクロやスクリプトを含めることで、データベースアプリケーションを作ることができるようになりました。この機能は、すでに他のWriterやCalcなどのドキュメントでは対応しているものです。

これにより、Baseドキュメントや、そのドキュメントに含まれるフォーム、レポート、テーブルデザイン、クエリデザイン、リレーションデザイン、

注意: データベースアプリケーションを作成する方は以下に示すwikiページをご覧ください。アプリケーション開発者向けの機能や下位互換性に関する情報が掲載されています。

Baseに関するより詳細な変更点については、JA/translation/Base/New_features_in_3_1を参照してください。

多言語対応と言語に関する追加

双方向テキストに関する機能の改善

CTL言語や双方向テキストのサポートが、特に両端揃えテキストや縦書きテキストについてより良くなりました。

また、コントロールフォームやグラフで双方向レイアウトに対応しました。

新しいロケールの追加

OpenOffice.org 3.1では、マルタ語 (マルタ) [mt-MT]、ビルマ語 (ミャンマー) [my-MM]、シュスワップ語 (カナダ) [shs-CA]、ピシン語 (パプアニューギニア) [tpi-PG] のロケールを追加しました。このロケールは文字の設定とスペルチェック機能において、デフォルトのロケールとして使用できますし、ドキュメントのデフォルトの言語としても選択できます。また、数の書式や番号付けでも使用することができます。

また、文字の設定やスペルチェックの言語として、以下のアラビア語のロケールも新しく追加されました: アラビア語 (チャド) [ar-TD]、アラビア語 (コモロ) [ar-KM]、アラビア語 (ジブチ) [ar-DJ]、アラビア語 (エリトリア) [ar-ER]、アラビア語 (イスラエル) [ar-IL]、アラビア語 (モーリタニア) [ar-MR]、アラビア語 (パレスチナ) [arPS]、アラビア語 (ソマリア) [ar-SO]、アラビア語 (スーダン) [ar-SD]。また、言語選択リストでは、地域/国に無関係な「アラビア語」というロケールに対応しない項目があります。language attribution等は提供されませんが、アラビア語の言語パックがインストールされていれば、「アラビア語 (エジプト)」の代わりに選択することができます。

その他

  • CtrlキーとF11キーを同時に押すことで、書式設定ツールバーにフォーカスが及ぶようになった。
  • ユーロ通貨換算ウィザードが強化された。
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