Difference between revisions of "JA/QA/TCM/HowToMaintainTestCase"
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+ | テストケースの中には、誤字脱字やわかりにくい表現がある場合もあります。そのようなケースを正しく、わかりやすく修正することもメンテナンスの一部です。<br> | ||
TCM の機能に関しては [http://wiki.services.openoffice.org/wiki/Tcm Test Case Management] をご覧ください。:<br> | TCM の機能に関しては [http://wiki.services.openoffice.org/wiki/Tcm Test Case Management] をご覧ください。:<br> | ||
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<pre>コンポーネント qa | <pre>コンポーネント qa | ||
サブコンポーネント tcm | サブコンポーネント tcm | ||
− | 担当者 : <TCM | + | 担当者 : <TCM テストケースメンテナーのアカウント> |
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''過去(OOo3.2 まで) においては課題登録を省いて直してしまう場合も多々ありましたが、履歴を残すためにも IssueTracker を使用してください。''<br> | ''過去(OOo3.2 まで) においては課題登録を省いて直してしまう場合も多々ありましたが、履歴を残すためにも IssueTracker を使用してください。''<br> | ||
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*[実行] ボタンをクリック<br> | *[実行] ボタンをクリック<br> | ||
− | その後 TCM で修正を確認したら、この課題に戻って"課題を検証済みにマークする" というラジオボタンをクリックして[実行]ボタンをクリックしてください。さらに TCM | + | その後 TCM で修正を確認したら、この課題に戻って"課題を検証済みにマークする" というラジオボタンをクリックして[実行]ボタンをクリックしてください。さらに TCM テストが終了した時点で "課題を処理済みにマークする" をチェックして[実行] ボタンをクリックしてください。これでこの課題が完全に処理されたことになります。<br> |
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Latest revision as of 04:49, 19 May 2010
目的
このページは TCM が管理している日本語テストケースのメンテナンス作業について説明します。
テストケースのメンテナンスとは
TCM には多くのテストケースが登録されていて l10n TCM テストや、リリース品質保証で使用されます。
ここで言うテストケースとは、ある特定の機能を実行するための手順と、その手順によって期待される結果の記述です。
テスターはそのテストケースに従ってテストを行うため、テストケースを正しい状態に保つことは非常に重要になります。
テストケースのメンテナンスとは、このテストケースを正しい状態に保つことを指しています。またこのページではその作業を行う人を TCM テストケースメンテナーと呼びます。
メンテナンスの具体例
- テストケースの翻訳
OpenOffice.org に新しい機能が追加された時には、その新機能に関するテストケースが追加されることがあり、日本語プロジェクトではその追加されたテストケースを翻訳する作業が発生します。(英語のままにしておくと、日本語コミュニティーのテスターは大変不便な思いをすることになります。)
- テストケースの更新
OpenOffice.org のバージョンが上がると、同じ機能でもメニューやボタンの文字列が変更されたり、操作手順が変更される場合があり、そのような場合、既存のテストケースを更新しなければなりません。(実際のインターフェースと手順があっていないとテストケースの意味を成しません。)
- 間違いの修正
テストケースの中には、誤字脱字やわかりにくい表現がある場合もあります。そのようなケースを正しく、わかりやすく修正することもメンテナンスの一部です。
TCM の機能に関しては Test Case Management をご覧ください。:
使用するツール
TCM
OpenOffice.org IssueTracker
準備
テストケースの追加情報を得るために必要なメーリングリストの購読
dev@qa.openoffice.org (英語) - テストケースの追加情報が流れます。
メーリングリストの購読は以下の手順で行います。
OpenOffice.org のアカウントを取得 (http://ja.openoffice.org の Register リンクから行います)
OpenOffice.org ログイン (http://ja.openoffice.org の Login リンクから行います)
http://qa.openoffice.org/servlets/ProjectMailingListList に移動し、dev@qa.openoffice.org の下の [購読] ボタンをクリック
TCM アカウントの取得
品質プロジェクトコーディネータに問い合わせ、テストケースの変更が可能なTCM アカウントを作成してもらいます。
TCM テストケースに関する課題の担当者になる
まず品質保証プロジェクトのメーリングリスト qa@ja.openoffice.org にメールを書いて、担当となることの合意を取ってください。合意が取れたら、今後登録する TCM テストケース関連の課題の担当者に自分を指定するよう、品質保証プロジェクトメンバーにお願いしてください。
新しいテストケースの翻訳
追加テストケース情報の取得
OpenOffice.org に新機能が追加された際は新しいテストケースが追加される事があります。新しいテストケースが追加された際は dev@qa.openoffice.org にアナウンスがあります。
例) http://qa.openoffice.org/servlets/ReadMsg?listName=dev&msgNo=12888
翻訳原文の用意
ここでは OpenOffice.org 3.3 用に Writer-6 というテストケースが追加されたと仮定して説明します。
(上記 3.2 の例では Writer-5, Overall-4, Impress-3, Calc-5 が追加されたとあります。)
- TCM へログインする
- 'Test Case Maintenance' をクリック
- 'OpenOffice.org - Office Suites(3.3)' クリック
- 'Writer-6' 行の 'download' をクリック
tcm_testcase.cgi と言うファイル名で Writer-6 のテストケースが入ったファイルがダウンロードされます。このファイル名は重要ではないので適宜Writer-6_en.txt などとしておくと良いでしょう。
翻訳依頼
翻訳するのはダウンロードしたファイルにある [objective] [description] [expected] の三つのフィールドになります。翻訳プロジェクトのメーリングリスト translate@ja.openoffice.org に翻訳依頼を出してください。
翻訳の仕方としては、各翻訳者が TCM にログインして直接 TCM 上で英語を日本語にする方法もありますが、複数の翻訳者で訳す場合、コーディネートも煩雑になり間違いも起こりやすいので、ここでは、TCM テストケースメインテナーが一括して翻訳された文を受け取り、ファイルを upload する方法を説明しています。
upload ファイルの作成
翻訳がすべて集まったら、upload するファイルを用意します。
以下例を元に説明します。
[原文ファイル] ------------------------ [cid] 123456 [sequence] 1 [creator] sqeuser [creation_date] 2011-02-23 [reviewer] admin [product] OpenOffice.org - Office Suites(3.3) [category] Writer-6 [type] l10n [priority] 1 [language_ids] 0 [platform_ids] 0 [keyword_ids] 0 [objective] Verify feature XX [description] <p>This test needs to be executed on OOo 3.3 or higher. <p></p> <p>1. Open Writer new document <p>2. Do XX [expected] <p>2. all of labels in the dialog are localized <p>2. XX works correctly [comments] [externallinks]
原文ファイルには様々なタグ ([] の行) がありますが、翻訳したファイルには以下のタグを入れます。他の部分は削ってしまってください。
[cid] --> 原文と同じ id
[locale] --> このエントリは新たに加えます
[creation_date] --> 翻訳ファイルを入れる日付
[objective] --> 翻訳した日本語
[description] --> 翻訳した日本語
[expected] --> 翻訳した日本語
[comments] --> 空のまま
[externallinks] --> 空のまま
[翻訳ファイル] ------------------------ [cid] 123456 [locale] ja [creation_date] 2011-03-01 [objective] XX 機能の検証 [description] <p>このテストは、OOo 3.3 以上で行うこと。<p></p> <p>1. Writer で新規文書を開く <p>2. XX を実行 [expected] <p>2. ダイアログのラベルがすべて日本語化されている <p>2. XX が正しく動作する [comments] [externallinks]
翻訳ファイルの upload
上記ファイルが用意できたらそれを TCM に upload します。
- TCM にログインする
- Test Case Maintenance をクリック
- OpenOffice.org - Office Suites(3.3) をクリック
- [参照...] ボタンをクリック
- 翻訳ファイルを指定する
- [Upload] ボタンをクリック
以上で新規テストケースの翻訳作業は終了です
日本語テストケースの更新、修正
既存の TCM のテストケースを更新する必要があるという状況が多々発生します。原因としては操作方法が変更された、英語のメッセージが変更された、メッセージの日本語訳が変わった、また、元々の記述に問題があったなどが考えられます。これらの変更は、テストケースが多くなった現在では事前に対処することが難しくなり、テスターからの報告を受けて修正することで対処しています。以下その方法を説明します。
課題の登録
基本的に問題は課題として IssueTracker に登録し、それを修正するという形を取ります。単にメーリングリストで報告された場合でも、以下のコンポーネント、サブコンポーネントで IssueTracker に登録してください。
コンポーネント qa サブコンポーネント tcm 担当者 : <TCM テストケースメンテナーのアカウント>
過去(OOo3.2 まで) においては課題登録を省いて直してしまう場合も多々ありましたが、履歴を残すためにも IssueTracker を使用してください。
テストケース修正
ここでは Writer-1 の 109188 というケースの記述を直すと仮定して説明します。
- TCM にログインする
- 'Test Case Maintenance' をクリック
- 'OpenOffice.org - Office Suites(2.0)' をクリック
- 'Writer-1' をクリック
- '109188' をクリック
- 109188 の内容が編集できる状態になるので、適宜編集して [Update] ボタンをクリックIssueTracker のステータスを更新
これで TCM の日本語テストケースが修正されました。
IssueTracker のステータス更新
- OpenOffice.org の IssueTracker に行く
- 課題番号を入力して [検索] ボタンをクリックし対象となっている課題に行く
- 追加コメントを記入する
例えば
Fixed in TCM ([JA] Writer-1 109188)
- 課題の解決、変更:解決方法 変更先 : [修正済み] というラジオボタンをクリック
- [実行] ボタンをクリック
その後 TCM で修正を確認したら、この課題に戻って"課題を検証済みにマークする" というラジオボタンをクリックして[実行]ボタンをクリックしてください。さらに TCM テストが終了した時点で "課題を処理済みにマークする" をチェックして[実行] ボタンをクリックしてください。これでこの課題が完全に処理されたことになります。
日本語に限らない問題の場合の対処
報告された問題が日本語のテストケースに限った問題ではない場合 (操作方法が変わっている場合など) は日本語だけ直せばいいという問題ではなくなります。
その場合、課題のコメントに以下のような文を加え、担当者を 'coni' - "L10N project Lead (Rafaella Braconi)"に変更してください。
This issue is not Japanese specific. Please handle this in English source. <元の英語> -> <直すべき英語>